無添加みそ、無添加ワイン、無添加シャンプー、無添加歯磨き粉など「無添加」と表示された製品・商品をよく見かけます。
「無添加〇〇」は、何らかの添加物が使用されていない製品・商品をいいます。
では無添加の商品を選ぶ場合、いったい何を基準に選んだら良いのでしょうか?
ここでは「添加物」と「無添加」についてわかりやすく説明いたします。これから無添加の商品を選ぶ参考にされてください。
「添加物」ってナニ?
無添加を知るには、そもそも「添加物」とは何かを理解することが大切です。
添加物とは広辞苑によると「添加するもの。特に食品添加物」と記載されています。またネット上の辞書では「ある物に、あとから加える別の物。「食品添加物」」と記載されています。
添加物とは、一般的には食品添加物を指すことが多いようです。
しかし食品に「無添加」と記載があるいっぽうで、無添加化粧品、無添加シャンプーなど生活雑貨にも「無添加」とうたう商品もあります。
つまり「添加物」は、主に体に入れる食品に含まれる「食品添加物」と、髪や皮膚に塗布したり洗濯洗剤・食器洗剤などの化粧品・生活雑貨などに含まれる「食品添加物」以外の添加物があると考えるとわかりやすいですね
ではそれぞれの添加物は、何が違うのでしょう。
添加物の種類
食品添加物
添加物というと一般的には食品添加物を指すことが多いですが、厚生労働省によると 「食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるもの」とされています。(厚生労働省-食品添加物)
また、食品衛生法では「食品の製造の過程において又は加工若しくは保存の目的で、食品に添加、混和、潤滑その他の方法によって使用するものをいう」(食品衛生法 第4条第2項)と定義されています。
つまり食品添加物は、製品・商品の製造工程をスムーズにする、独特の食感を生み出す、色や味、香りをつける、日持ちを長くするなどさまざまな役割があります。
食品添加物以外の添加物
「食品添加物以外の添加物」という分類はありませんが、「食品添加物」と区別してわかりやすく話しを進めるするために、ここでは「食品添加物以外の添加物」という書き方にしています。
「食品添加物以外の添加物」は、化粧品や生活雑貨に使われる添加物も「食品添加物」同様に保存性を高めたり、色や香りをつけたり、泡立ちをよくしたりといった目的のために使われます。
このように添加物はさまざまな製品・商品をコストダウンさせて作ることができたり、製造工程を早くしたり、大量に生産させることができ、生活を豊かにしてくれます。
天然由来の添加物は悪いものではない
添加物ときくとなにか化学的な性質をもった人工的なもののようにも聞こえますが、じつは天然由来の添加物もあります。
特に「食品添加物」においては、その安全性と有効性を確認して厚生労働大臣が指定した「指定添加物」、長年使用されてきた天然添加物として品目が決められている「既存添加物」のほかに、「天然香料」や「一般飲食物添加物」に分類されています。
つまり人工的に作られた「指定添加物」(人工甘味料、合成保存料など)と天然由来の「既存添加物」「一般飲食物添加物」も含め「食品添加物」とされているわけです。
日本では添加物に関して厳しい基準があり、基本的に「指定添加物」であっても悪いものではありません。逆に、独特の食感を出したり、色や味、香りをつけたり、日持ちを長くさせたるするのに役に立っているということは前述のとおりです。
ですので添加物=体に悪いものということは決してありません。
なぜ無添加商品のニーズがあるの?
それではなぜ無添加商品のニーズがあるのかというと、添加物が入っていないと「体にいい、健康にいい」という理由が多いのですが、他にもアレルギーに対応するため、という理由もあります。
ヒトの体は、何が原因かわからず突然、アレルギーを起こすことがあります。
それまで普通に食べていた卵でアレルギー反応が出た、普通に使っていたシャンプーや石鹸で皮膚がかぶれるようになった…など。
これらの原因が必ずしも卵やシャンプーでない場合もありますが、無添加商品への意識が高まるきっかけになります。このような理由から無添加商品のニーズがあるのです。
体に良くない添加物とは?
現在使用されている添加物は国や国際機関の基準を守って使用されているため、食べたり肌に触れたりしてすぐに害が出るというものではありませんが、摂取し続けることで体に影響が出たり、病気になるといわれています。
よく言われているのは、
- 発がん
- アレルギー
- 肌への負担・皮膚炎
- 色素沈着
しかし、多様な添加物を長期間摂取した結果、自分の体に何が起こるのかを明らかにすることは難しく、生活習慣や個人差もあるため実際のところはわからないことが多いのも事実です。たとえば、がんが発見されたときに、それを人工添加物の長期摂取が原因だという因果関係を示すことができないわけです。
こうしたことから無添加商品へのニーズ、注目度は高まっていますが、それではどのように無添加商品を選んだらいいのでしょうか。
無添加商品の選ぶポイント
無添加食品
食品の場合は、厚生労働省が認める保存料、甘味料、着色料、香料などの食品添加物が使われていない商品を選ぶわけですが、製品・商品によって使う添加物が異なるため、一概に「無添加」と表示されていてもそれぞれが意味するところは違います。
全く添加物を使わずにつくることは難しいことが多いため、多くは、特定の成分を指定して、たとえば「保存料無添加」「香料無添加」などと表示している商品もあります。
食品以外の無添加商品
化粧品やシャンプーなど生活雑貨に使われる添加物も同じように保存性を高めたり、色や香りをつけたり、泡立ちをよくしたりといった目的のために使われます。
化粧品の場合は防腐剤、石油系合成界面活性剤、防腐剤(パラベン)、合成香料や合成着色料、鉱物油、旧表示指定成分といった特定の成分を配合していない製品。ただし明確な定義はありません。
洗剤の場合は、合成界面活性剤、蛍光材、香料、着色料などを使っていない製品などに「無添加」という表示が使われています。
まとめー厳選の無添加商品ライフスタイルをワンランクアップさせる
無添加商品を選ぶ人は
- 体調・健康に留意している
- 肌が弱い、アレルギーがある
などの理由から無添加商品を選びます。
添加物は
- 人工のものと天然由来のものがある
- 「食品添加物」と「食品添加物以外の添加物」がある
- 添加物=悪いものでない
まずは、自分がどんな成分を避けたいのかを考え、少しずつ成分の目的や健康への影響を調べながら、原材料や成分表示をよくみて判断していくことが大切です。
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